金銭面やスペースの関係で、新たにひな人形を買うことができない場合は、ひな人形をつるし雛や名前旗などの節句飾りを選ぶこともできます。
本来は、一人ひとつずつひな人形を準備してあげるのが基本になっていて、母親や姉妹、親族と共有しないという習わしがあります。
しかし、二人目だからと言って自宅にスペースがないのに買ってしまうと、飾ったりしまったりすることが難しくなってしまいます。
二人目であってもその子にとっては一生に一度しかない初節句なので、きちんとお祝いしてあげたいですよね。
この記事では、二人目の場合のひな人形は用意したほうが良いのか、ひな人形以外の節句飾りの意味や選び方を解説していきたいと思います。
ひな人形を買わないご家庭でも、お子様の初節句のお祝いにつるし雛を飾るのがおすすめです。
うさぎや桃の花などのモチーフで作られていて、とてもかわいい節句飾りです。
コンパクトなので、すでに持っているひな人形の隣に飾れたり、狭いスペースでも飾ったりすることができますよ。

ひな人形は二人目の場合どうする?節句飾りを選ぶこともできる

二人目も女の子だった場合、ひな人形はどうするのか考えてしまう方は多いと思います。
二人目でひな人形をすでに持っている場合は、つるし雛や名前旗などの節句飾りを選ぶこともできます。
本来、姉妹でひな人形を共有せずに一人1つ用意する風習ですが、明確なルールがあるわけではありません。
しかし、ひな人形に込められた意味を考えると、一人ひとつ用意してあげるのがおすすめです。
ひな人形には厄除けや身代わりの意味がある
節句飾りに厄除けの意味があり、子供に降りかかる厄を身代わりとして人形に引き受けてもらうという意味があります。
昔は乳幼児の死亡率が非常に高く、無事に育ってくれるかどうかは神のみぞ知る時代でした。
その「身代わり信仰」から始まり、人型に切り抜いた形代(かたしろ)を川に流して赤ちゃんの健康と成長を願う「流し雛」という風習に繋がりました。
人形に子供の厄を移して上巳の節句と呼ばれる3月の最初の巳の日に川に流すのが「流し雛」です。
その後、「ひいな遊び」という平安時代の貴族の女の子たちが楽しんだ遊びと結びつき、現在のひな祭りの形が完成されました。
ひな人形をどうするか迷っている方は、ひな祭りの由来やひな人形に込められた意味を考えるといいかもしれません。
桃の花は魔除けや厄除けの力がある
「桃の節句」と呼ばれるひな祭りは、旧暦の3月3日はちょうど桃の花が咲く時期であるということからそう呼ばれています。
桃の花には魔除けや厄除けの力があり、桃の木は長寿の象徴とされています。
そのため、桃は大変縁起のいい花で、子供の成長を願うひな祭りにはぴったりのお花なんです。
また、桃の花の美しさから、女の子に美しく育ってほしいという意味も込められています。
ひな人形だけではなく、桃の花にもきちんと意味があるのは素敵ですね。
ひな人形を買わずに節句飾りを選ぶ場合、このようなつるし雛がおすすめです。
職人が一つひとつ手作りをしているので、温かみがありそのかわいさからとても愛着が湧きますね。
手軽に飾れて片付けも簡単なので、お子様が大きくなっても毎年飾ることができますよ。

二人目にひな人形を買わない場合は節句飾りを用意しよう

ご家庭の事情によっては、一人ひとつずつひな人形を用意するのは難しいこともあります。
だからといって、二人目の初節句になにも用意してあげないのは少しかわいそうと思う親御さんも多いでしょう。
つるし雛や名前旗などの節句飾りも、子供の無事や成長を願うという意味が込められています。
とても可愛いデザインがたくさんあるので、ひな人形をどうするか悩んでいる方は、ぜひ節句飾りも検討してみてください。
つるし雛は子供の健康や将来の良縁を願う縁起物
つるし雛は、衣食住に困らないようにという願いが込められている他、子供の健康や将来の良縁や安産を願う意味や、おひなさまのように美しく育つようにという願いが込められています。
ひな人形が高価なものだった江戸時代、女の子が生まれると、家族や親戚が無事な成長や幸せを祈り小さな人形を作って持ち寄り、ひとつにしてつるしたことがつるし雛の由来です。
様々なモチーフのつるし雛がありますが、その一つひとつに意味が込められているとても素敵なものです。
二人目でひな人形を買わないと決めたご家庭でも、ひな人形より安価で場所も取らないつるし雛を用意して初節句をお祝いするのはいかがでしょうか。
つるし雛のモチーフの意味
桃やうさぎ、手毬など様々なかわいらしいモチーフには、その一つひとつに意味が込められています。
意味を知っていると、どんなつるし雛を買うか決めやすくなりますよ。
- 桃:長寿
- うさぎ:魔除け
- 手毬:良縁・家族の幸せ・人生の輪
- 三角:病気をしないように
- でんでん太鼓:よく眠れるように
- 金魚:赤は魔除けの色
- ハイハイしている子:健やかな成長
- 本:学業上達
- 鶴亀:長寿
- 犬:安産・子宝・健康
- 唐辛子:可愛い我が子に悪い虫がつかないように
- 巾着:お金に困らないように
- 座布団:早くお座りができるように
どれも子供の成長や幸せを願う素敵な意味が込められています。
ぜひ、ひな人形を買わないご家庭も、可愛い我が子の成長を願うつるし雛の用意を検討してみてくださいね。
名前旗は華やかで節句以外にも活用できる!
名前旗をひな人形の隣に置くことで「この赤ちゃんのひな人形」という意味が込められています。
しかし、名前旗を必ず置かなければいけないという決まりはなく、ひな人形だけの場合や、ひな人形を飾らず名前旗のみで節句祝いをする場合もあります。
名前旗は、その生地や刺繍の糸、絵柄など様々なものがあり、単体でも華やかで存在感のあるものなので、二人目でひな人形を買わないご家庭にもぴったりなのです。
また、節句以外にもお食い初めや七五三など様々なお祝い事にも使うことができるので、活用の面も多そうですね。
名前旗の種類は様々!子供にぴったりのものを選ぼう
名前旗には、名前や生年月日が入ったものや、366日分の生まれた日を祝福する草花「花個紋」を名前の上に入れるものもあります。
花個紋は昔から吉兆のしるしとされている縁起物ですので、購入の際はお子様の誕生日の花個紋を間違いなく選んであげてくださいね。
また、絵柄にも様々な意味が込められていて、女の子であれば桃や桜など華やかなものを贈ることが多いほか、お子様に合った干支の絵柄を贈るのもいいでしょう。
絵柄の意味は以下の通りです。
- 鯉:出世
- 桜:日本の国花。お祝い事に使われる縁起物
- 桃:魔除け
- 鶴:長寿
- うさぎ:子孫繁栄
- 鳳凰:めでたいことが起きる前兆
様々な絵柄がありますが、まずはお子様のイメージに合ったもの、飾るお部屋に合うものを選ぶといいでしょう。
高価な金襴緞子(きんらんどんす)や友禅などの布で作られた名前旗なら豪華な雰囲気になります。
飾り台が木製のものはインテリアに馴染みやすいという特徴もありますよ。
名前旗には布や刺繍、絵柄など様々な種類があるので、お子様にぴったりの世界にひとつだけの節句飾りを用意するのも素敵ですね。
つるし雛と名前旗どちらにするか迷われた場合は、一緒に送ってあげるのも素敵ですね。
こちらのつるし雛は可愛くてコンパクトなので、二人目の初節句にぴったりです。
職人が手作りしたかわいらしいちりめんのモチーフは、毎年飾るのが楽しみになりそうですね。

まとめ

二人目も女の子だった場合ひな人形はどうするのか悩んでしまうご家庭もあるかもしれませんが、基本的には一人1つひな人形を用意するのが習わしです。
しかし、一人目でひな人形をすでに持っている場合や飾るスペースがない場合、ひな人形を買わないという選択肢もあります。
その場合は、つるし雛や名前旗などの節句飾りを贈り、初節句をお祝いしてあげるのがおすすめです。
そのモチーフや絵柄にはそれぞれにとても素敵な意味が込められている縁起ものなので、お子様のことを思って節句飾りを選んであげましょう。
ご両親にとっては二回目の初節句でも、二人目のお子様にとっては最初で最後の大事な初節句です。
お子様の成長や幸せの願いを込めた節句飾りを用意して、素敵な初節句をお過ごしくださいね。